それから3日後の昼・・・レオナは洗濯物を干していた手を止める。

外はとてもいい天気だ。

風も優しい・・・・。

でも、何だろう・・この胸の中のこのざわめきは。

何かが自分に語りかけている。

そう・・・これはまるでリョウと夢の中で出会った時と同じ感覚・・・。

自分の体がしきりに何かを自分に訴えようとしている感覚。

そして彼女は確信した。

「歯車」が・・・リョウの元に1人集まった!!

リョウともう一人の歯車が出会ったのだ。

もう、迷っている時ではない・・。

自分の外では着々と
ZEROを止める準備が進んでいる・・。

 

そう思うと彼女は俯いた。

迷っている場合ではないのだ。

決める。

自分は行かなければいかない。

逃げられない・・・。

ならば、後ろを振り返ることが出来ないのなら前を向く。

それだけだ。

 

窓から金色の鳥・・クロードが飛んできた。

グリーンの瞳が彼女を捉える。

彼女は彼に向かってしっかり頷いた。

旅が・・・始まる。

 

 

 

 

 

第十一章〜歩みだす、その前に〜 Fin